トップメッセージ

平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申しあげます。

 さて、当社グループの第52期連結会計年度(2022年3月1日から2023年2月28日まで)の概況につきまして、ご報告申しあげます。

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化するなか、ウィズコロナのもと行動制限の緩和などにより社会経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、長期化するロシア・ウクライナ情勢の悪化、エネルギー資源の高騰、世界的な金融引き締めなどによる円安進行など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
ペット業界におきましては、原油・原材料価格の高騰による仕入価格の上昇、海外商品の供給不安、人手不足による人件費や物流コストの上昇など、ペット関連市場を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況が続いております。

このような状況の下、ペットフード・ペット用品の卸売事業につきましては、営業本部を中心に徹底した単品管理による利益改善を行うとともに、物流面ではエリア別に物流センターの運営・配送業務などを見直すことで更なるローコストオペレーションを実践してまいりました。
また、教育事業部では、ペット業界に携わる方々へ正しい情報をタイムリーに提供する事を目的としたeラーニングサービス『エコースタディー』をリリースいたしました。2019年の事業部新設以降、社内の従業員教育とともに得意先様の人材育成へのサポートにも注力しておりますが、リアルでの研修に加え、オンラインによるサービスを展開したことにより、更なる関係強化を図ってまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、969億5千5百万円(前期比5.5%増)となりました。また、単品管理の徹底による売上総利益の改善及び生産性向上を目的とした業務の効率化により、営業利益は8億5千8百万円(前期比83.9%増)となりました。
経常利益は8億9千7百万円(前期比87.4%増)となり、また、親会社株主に帰属する当期純利益は5億9千万円(前期比104.9%増)となりました。

 今後の景気動向につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に引き下げられるなど、ウィズコロナのもと社会経済活動の正常化が更に進んでいくと期待されるものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、エネルギー資源・原材料価格の高騰など、依然として先行き不透明な状況が続くと思われます。
ペット業界におきましても、猫の飼育頭数は前年から横ばいで推移しましたが、犬の飼育頭数は依然として減少が継続しており、ペット市場の成長率鈍化、業界内の価格競争激化及び慢性的な人材不足による人件費・物流コストの増加など引き続き厳しい経営環境が続くものと思われます。

こうした状況の下、2024年2月期は新中長期経営計画の3年目にあたり、「基本の徹底、そして成長へ」をスローガンに基本戦略として人材への積極的な投資を継続し、更なる利益改善による数値目標達成に向けて取り組んでまいります。
具体的には、以前より実施しておりますペットの専門知識や企画力の向上、お客様毎の経営環境に合わせた的確な提案実施を目的とする人材育成及び全国物流網の最適化・在庫管理の徹底による販売費及び一般管理費の抑制などのローコストオペレーションを継続してまいります。
また、成長戦略としては、デジタル化社会での経営戦略として「CED(Communication、Education/Entertainment、Design)」をコンセプトにおいた事業展開を更に推し進めることで他社との違いを明確にし、世界に発信できるマーケティング・デザイン・カンパニーとして、あらゆる角度からお客様をサポートしてまいります。

 株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご指導ご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2023年5月